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読者に「なんか読みづらい!!」と思わせない序文の書き方

 
 

最後まで読む記事と、最初の数行だけ読んでブラウザバックしてしまう記事。
違いはどこにあるんだろう?

ブログ運営を始めてから、他のブロガーさんが書いた記事を参考にする機会が増えました。

そんななか、同じテーマについて書かれているにも関わらず、「最後まできちんと読む記事」と「読み飛ばしてしまう記事」があることに気づきました。

読み飛ばしてしまう記事の場合は最初の数行を読んだだけで、すぐスクロールやブラウザバックをしてしまいます。

この経験から、Web上の文章を書くときに大切にするのは「序文の書き方」だと感じました。
記事の内容がどんなに良かったとしても、読者に数秒で見切りをつけられてしまうのは悲しすぎます。

では、「なんかこの記事読みづらい!」と判断されないために、書き手は何に気を付ければよいでしょうか?

結論は「文体のリズム」を意識することです。

文体のリズムが悪くなる原因は、

  • 論理が破綻していて、読んでいる途中で引っかかる
  • 文全体を一目みたときに、なんだか難しそうだと感じさせる

このどちらかです。

Kada
Kada

文体のリズムとは何か?
読みやすい文章を書くために何を意識するべきか?
解説します。

  

読者は、文章を一目見て「読みやすい」「読みづらい」を判断している

Kada
Kada

読む・読まないはどこで判断しているの?

Twitterの投稿、ブログの記事、新作ゲームについてのニュース・・・

スマホでネットサーフィンをしていると、様々な情報を目にします。

情報は洪水のようにあふれており、ユーザーが最後まで読んでいると日が暮れてしまいます。
しかし、記事を読む・読まないの判断を、自分で意識的に下している人は少ないのではないでしょうか?

私も、「なんとなくこの記事は読む必要ないかも」と、瞬時に取捨選択をしていることに気づきました。
自分でも驚くぐらいの超スピードでブラウザバックを押しています。

  

総合ニュースサイトSmartNews の開発ブログ(SmartNews Engineering Blog)によると、ユーザーの閲覧時間が5秒以内のPVが占める割合を「直帰率」と定めて開発を行っているとのこと。

SmartNewsのスタッフたちは、読者は記事を開いて5秒間に、記事のサムネイル(画像)と導入文を流し読みして、「読む」「読まない」の判断を下していると予想しているようです。

この予想が正しいとすると、情報を提供する人は5秒間に読者を引き付け、読ませるような工夫をしなければならないことになります。

Kada
Kada

5秒って、そんなん無理でしょーーー!!!

と不安に思った方、心配ありません。

逆に言えば導入文が魅力的であれば、直観的に「この記事は良い記事だ」と判断してくれる可能性もあるともいえます。

では、私たちはどうやって「読みやすい」と思われる記事を書けばいいのでしょうか?
その答えを知るために、「20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書) 」という本を読みました。

  

読みやすさを決めるのは、文体のリズムである

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」は、15年以上ライターとして活躍していた古賀 史健さんが書いた本です。

古賀さんは、ベストセラーとなった「嫌われる勇気」の著者でもあります。

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」に、読みやすい文章についての記述がありました。

読者の読む・読まないの判断基準について、本書の中でこのように言及されています。

本屋さんでパッと本を開いた瞬間、ネットのブログ記事を見た瞬間、受け取ったメールを開いた瞬間。読者はこの一瞬で「なんか読みやすそう」「なんか読みづらそう」を判断している。視覚的で、直観的な判断だ。

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」- 古賀史健著 kindle位置No.745より抜粋

  

私たちがWeb上の文章を取捨選択するとき、そこには視覚的な判断と、「なんとなく」という直観が働いているのです。

「なんか読みづらそう」と判断される事態を避けるために、古賀さんは文体のリズムを意識することが大切だと書かれています。

文体のリズムを構成する要素は2つ。

  • 論理的なリズム
  • 視覚的なリズム

順番に解説します。

 

文章の論理が破綻しないように、接続詞を意識する

まず一つ目が、論理的なリズム。
文章の論理がおかしいと、読者は途中で違和感を感じてしまいます

本書で紹介されている例文が非常にわかりやすかったので、以下で引用を。

企業のリストラが進み、日本の終身雇用制度は崩壊した。能力主義の浸透は、若手にとっては大きなチャンスでもある。若い世代の前途は明るい。学生たちは自信を持って就職活動に励んでほしい。

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」- 古賀史健著 kindle位置No.626より抜粋

この文章は一見するとまともですが、歯と歯の間にネギが挟まって取れないみたいな、心地悪さを感じます。

  • 終身雇用制度が崩壊したら、能力主義が浸透するの?
  • スキルのない若い人だっている。能力主義の社会が若い世代にとってチャンスとは限らないのでは?
  • 終身雇用制度が崩壊したら、会社に居続けられるか分からない不安が生まれる。自信を持って就職活動できる?

私が考えるだけでも、これだけの疑問点があります。
しかし、1文ごとに読んでみると、どの文章も間違ったことは言っていないはずです。

論理がおかしくなってしまった理由は、先ほどの例文の中に接続詞が無いことが原因です。

企業のリストラが進み、日本の終身雇用制度は崩壊した。

だから

能力主義の浸透は、若手にとっては大きなチャンスでもある。(???)

試しに、文と文を接続詞の「だから」でつないでみましたが、ますます意味が分かりません。

年功序列が廃止され、有能な若い社員が役職を持つ事例が増えた。

だから

能力主義の浸透は、若手にとっては大きなチャンスでもある。

こちらの文章であれば、言いたいことが理解しやすいのではないでしょうか。

 

文章を書くときについやってしまいがちなのが、本来独立する「別の話をしている文章」を、無理矢理くっつけてしまうことです。

すると途中で論理がおかしくなり、読み手に負担を与えてしまいます。

Kada
Kada

文と文をつなぐときに、
「そこに接続詞がはいるかどうか?」
という視点を持つと、論理の破綻を防げるんだね!


接続詞をやたらといれた文は、冗長で読みにくいと言われています。

しかし、接続詞のおかげで論理破綻に気づけるという視点は、とても分かりやすいと感じました。

 

視覚的なリズムをつくる、3つの要素

次に、視覚的なリズムについて。
「読みやすい」「読みにくい」を一目で判断するとき、視覚的な要素が大きな役割を果たしています。

例えば、サイトを開いて一番上にある文章を読んで

  • 漢字が多すぎて難しそう
  • 文字が詰まっていて読むのに時間がかかりそう

という印象を持ってしまったとき、私たちの脳は瞬時に「この文章、分かりにくいかも!」と判断します。
より分かりやすい情報を求めて、別のサイトに移動してしまうこと・・・。

視覚的な負担を取り除くためには、次の3つに気を付ける必要があります。

  • 句読点は「1行にひとつ」を意識する
  • 最大5行をメドに改行する
  • 漢字とひらがなのバランスを調整し、圧迫感を減らす

私たちは、決して文字がびっしり詰まっている文章を読みたいとは思わないはずです。

余白がなく、ギッチギチに情報を詰め込んだポスターが読みにくいように、スペースが無い文章も読み手に負担を与えます。

句読点・改行をうまく使えば、文章にタテとヨコの空白を作ることができます。

漢字ばかり・ひらがなばかりの文章には圧迫感があるため、適度に漢字・ひらがなのバランスを調整することが大事です。

読み手の意欲を削がないために、視覚的な負担を取り除いてあげることも、書き手に求められています。

  

文章を書くことは努力の結晶。読まれないのはもったいない

ブログを書き始めてからわかりましたが、記事を書くためには多くの時間を必要とします。
私の場合は、1記事3~4時間かかることが多いです。

ブログを始めたばかりの初心者だからそう感じるのかもしれません。
出来上がった文章の裏には、情報収集をする時間や、構成を考える時間が存在しています。

Kada
Kada

頑張って書いたものだから、なるべく見てほしい!!

そんな風に思うのは、どんな人にも共通する願望ではないでしょうか。

だからこそ、導入文のリズムを意識して、「読みにくい!」と判断されないようにしたいものです。

 

本日読んだ「20歳の自分に受けさせたい文章講義」は、様々な有名ブロガーもお墨付きをしている、人気の本です。

この本を読んで、論理の繋がりにこれまで以上に注意を払うようになりました。
はじめから論理がきちんと成立している構成を作ることができれば、読み手の負担を取り除くだけでなく、ブロガーの書く時間を短縮することにもつながります。

文章を書き始めた方や、どう書いていいのか分からない方、ぜひお手に取って読んでみてください。

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