Kada(@Kada_Se)です。ゲーマーです。
有名格闘プロゲーマーのストイックさに惚れました。
努力って難しいですよね。
日本では努力することそのものが尊ばれてるけれど、やみくもに努力したり、自分を責めるような努力をして心を壊しちゃう人が多いように感じます。
今回読んだ本は、東大を卒業して格闘ゲームのプロゲーマーになった、ときどさんの『努力』について書かれた本です。タイトルは、『努力2.0』。
・格闘ゲーマー、ときどさんのモットーは「無理をしない」こと
・ときど式、努力の方法を6つのセクションに分けて解説
・行動をルーチン化して、意志力を過信しないような生活づくりをする
もくじ
『努力2.0』ってどんな本?
格闘ゲーマーになって20年、順調だった著者のプロゲーマー生活は大きな壁にぶつかった。「誰よりも早く正解を見つける」やり方が、環境の変化により陳腐化したのだ。本書はスランプの中で見つけた新しい努力のやり方をまとめたもの。仕事や人生で「正解」「勝ち」「合理性」の世界で行き詰まっている人に役に立つ1冊!
amazon 商品紹介欄より
ときどさんは、国内外で活躍している格闘ゲーマーです。
全く大会で勝てなくなるというスランプを乗り越えて、世界大会で優勝した経験があります。
本書は、ときどさんが行っている『努力』のやり方を6つのセクションに分けて解説した一冊です。
プロゲーマーがメンタル面で気を付けていることは、『無理をしない』こと
私が読んで一番印象に残ったのは、ときどさんのメンタルの鍛え方について。
プロゲーマーというと、1日中ストイックにゲームをやり続けたり、不健康なイメージを持つ方もいらっしゃると思います。
しかし、ときどさんのポリシーは『無理をしない』ことだそうです。
そこには、旧来とは違う努力の仕方がありました。
本書では、旧来の努力=”根性論で乗り切ったり、1人で黙々と行動したり、我慢して頑張り続けること”と定義しています。
ときどさんの場合、決して心に負担をかけるような努力の仕方はしないとのこと。
メンタル面でときどさんが気を付けている点をリスト化します。
- 心のエネルギーは有限なので、節約する。
- 自分が無理をしていないかを、昨日の自分の状態を記録する『自分の通信簿』をつけて把握する。
- メンタルと体力の消耗をしないよう、筋トレをする。
これだけ書くと、すごく努力してるじゃん!!と感じますが、決してストイックになり過ぎずに、日々を余裕をもって過ごすための取り組みだと解説しています。
・無理をしないために、心のエネルギーを節約する。
→自分の部屋の環境を整える。日々をルーチン化して意志の使用量を減らす。
・無理をしないために、自分の通信簿を付ける。
→睡眠時間、運動量、練習量、などを把握して、頑張り過ぎないように調整する。
・無理をしないために、筋トレをする。
→大会の出場は体力の消耗が激しい。疲労で実力を発揮できずに落ち込まないよう、普段から体を鍛える。
本番で力を発揮するために、普段から自分のコンディションに人一倍気を付けているのだと学びました。
私は自分に高い目標を課しては、無理して頑張りすぎて疲弊することを繰り返してしまっています。
やみくもに頑張るだけではなくて、頑張るために無理しない環境づくり、習慣づくりが大切だと反省しました。
なるべく、心と体に負担をかけない。
そのために筋トレや習慣を管理しているんだね。
プロゲーマーを目指す方へ、筋トレをしよう!
ときどさんは、週3回ジムで筋トレをして、空手の稽古にも通っています。
移動だけで疲労しているようでは、それだけで実力を発揮することはできなくなってしまう。強烈な危機感から、僕は2015年ごろから、筋トレを始めました。
(中略)
さらに、ジム通いの意外な副産物は、格闘ゲームとは直接関係ない、メディアでの仕事が増えたことでした。体を鍛えて多少見ばえがよくなったことと直接関係があるかはわかりませんが、最近CMやテレビ番組からの出演依頼を多くいただきます。これもプロとしてはありがたいことです。
「努力2.0」ときど著 p119より抜粋
海外では、eスポーツプレイヤーが体を鍛え、その様子をインスタグラムに投稿する、なんてことも行われいます。日本のプロゲーマーで体を鍛えている人はまだまだ少ないのではないでしょうか。
私は以前、とあるeSportsチームに所属していたことがありました。プロゲーマーを志して日々練習をする友人もいます。
そんな友人たちの生活について尋ねてみると、すごく不摂生な食事をしていて、運動もしていないと聞いて驚きました。
私はよくジムに行って筋トレをしますが、体を動かした後の方が、仕事の集中力も上がるように感じています。
体を動かすことはメンタル面・体力の強化にもつながるので、筋トレとゲームの相性は非常に良いと思うんです。
もっと食事に気を使って、ときどさんのように筋トレをするゲーマーが増えたらいいのに…!!
「ゲーム=自分」になる怖さ プロゲーマーの責任とは
日本のeスポーツシーンはまだまだ発展途上です。
プロゲーマーを将来の夢に持つ子供たちも増えていますが、ただ単にゲームを好きなように遊んでいるだけのプロゲーマーも多いと感じています。
ときどさんが、ゲームに対する思いについて語っていた内容がとても印象に残りました。
僕を通してゲームを知ってもらうということは、裏を返せば僕を通してゲームのイメージを持たれてしまうという怖さがあります。その場だけ取り繕っても見ている人にはわかるもの。勝つためだけではなくそのような意味でも、普段からきちんとゲームに向き合う必要があります。
体を鍛えることも同様です。大会で勝つための準備であると同時に「プロゲーマーはアスリートである」という思いも伝えたいのです。不健康でネガティブなイメージを持たれたくはありません。
「努力2.0」ときど著 p207より
自分の行動が、ゲームのイメージに直結する。
その怖さと責任を十分に理解しているからこそ、自分のメンタルや体調に人一倍気を付けている様子が伝わってきます。
「合理的に」「熱意と根性だけで」やる努力の仕方はもう通用しない。
ゲームの世界で戦うために、余裕のある生活を送っていく。
ときどさんの努力の仕方は、プロシーンで活躍したいゲーマーはもちろん、それ以外の方々にも役に立つと思います。
・「勝利」「正解」「合理性」にこだわり過ぎて、行き詰っている人
・歯を食いしばって努力しているのに、結果が出なくて苦しい人
・プロシーンで活躍したい!と考えているゲーマー
・格闘ゲーム、ときどさんを知りたい方
今回はメンタル面の内容を特にピックアップして紹介しましたが、実際の練習の様子や、方法についても沢山書かれています。ぜひ気になった方は読んでみてください。
今日はここまで。
ばいばい🦍